天才っぽい友人の話



俺には天才っぽい友人(以下、Sとします)がいます。



天才っぽい友人と表現したのは、Sが定期的に「天才ってこういう事するだろうな」というような行動をとるからです。

例えば、当たり前のように「俺のチャリ壊れてるから」とだけ説明して妹のピンク色の可愛い自転車を勝手にパクって乗り回したり、 中学校の全校集会で担任に良くないノリの無茶振りをされて何故か全校生徒の前で演説をさせられるという絶体絶命のピンチに陥った時も涼しげな顔をしながら話術だけでその場の全員を爆笑させたり、 とにかく凄い奴なんです。

ただ、そのようなエピソードを並べたところで「地元の面白い奴の話」になってしまうので、今回はガチの天才っぽいエピソードをなるべく短く簡単にいくつか紹介しようと思います。あくまで天才「っぽい」エピソードですが。






主演男優賞

高校進学後、Sは演劇部に入部します。すると入部後、かなり早い段階で顧問がSの物事の考え方やそれまでの経験などを評価し、Sの中学校から高校入学後までの体験を題材に台本が作られました。

まだ1年生のSがいきなり主演に抜擢される事を他の部員も納得し、部員全員が一丸となって演劇コンクールに出場する事になります。その結果、Sは主演男優賞を受賞して「その演劇を見ていた若い女性から写真を求められた」というSの鉄板のエピソードが生まれました。しかし、Sの演劇人生は長くは続きませんでした。

Sは高校1年目の文化祭で演劇を披露した後、そのまま教室に帰らず無断で帰宅して、事実上それが最後の高校生活になりました。






大学の1週間

Sは高校を中退した数ヶ月後に俺を含めた数人の友人と『ハミ秩父リリアントヴァギナ』というバンドを組みます。このバンドはオリジナル曲のみを演奏するバンドなのですが、基本的に作曲をするのはSだけです。

ある日、Sから「曲を作ったから聴いてほしい」という連絡が来ました。どんな曲が出来たのかとバンドメンバーはガストに集合し、Sの新曲を聴くことになりました。その時聴いた曲はSの中でもトップクラスにクオリティが高く、それまでSは暗い雰囲気の曲を作る事が多かったのに対してかなり明るい雰囲気でベースラインの動きが楽しい曲に仕上がっていました。

俺が「この曲ってどうやって作ったのよ」と質問をするとSは「大学を1週間サボって作った」と答えました。

単位を犠牲に作曲を続けるSを見て、俺は「一生付いて行こう」と決めました。ハミ秩父リリアントヴァギナは1人が他のメンバーを引っ張る印象が強いフィッシュマンズやフジファブリックのようなタイプのバンドなので、是非Sが生きている内にライブにお越しください。(フィッシュマンズとフジファブリックはリーダーが若くして亡くなってしまったという共通点があり、俺も時々Sが死ぬ夢を見るので少し嫌な予感がしている。)






高速バス

高速バスの中でペットボトルにおしっこした。






ライブ中

ライブ中に突然ステージから消えたと思ったら黙っておしっこしてた。






コミケ

国際展示場駅でおしっこして、そこから徒歩7分の東京ビッグサイトに到着した頃には既におしっこしたくなってた。









という事で、これからも俺は頻尿のSに付いて行きます!!!